2008-04-19 16:31:13Puck and Lillian
雪の女王 interview
100人のジブリ、ジブリをいっぱい
連載「雪の女王」インタビュー 「モーニング娘。」の高橋愛さんに聞く
今から50年前に作られた露のアニメーション映画「雪の女王」の《新訳版》が、12月15日から東京・渋谷のシネマ・アンジェリカ、
立川のシネマシティで公開される。
アンデルセンの同名童話を原作に、
雪の女王に連れ去られた少年カイを幼なじみの少女ゲルダが探す物語。
若き日にこの映画を見た宮崎駿監督が、
ひたむきなヒロインの描写に胸を打たれ、
アニメーションの世界で生きていこうと決意した作品でもある。
宮崎監督が描き続けているヒロイン像の原点とも言われるこの映画を、
宮崎作品のヒロインに憧れているという「モーニング娘。」のリーダー・高橋愛さんに見てもらった。(依田謙一)
――映画を見た感想は?
高橋 宮崎監督の作品が大好きなので、影響を受けたという作品を見られたというだけで、感慨深かったです。登場人物がとても優しかったのが印象的。一見、いじわるに見える人も、ちゃんと助けの手を差し伸べてくれるんですよね。やっぱり、見た目で判断しちゃいけない。
――ゲルダに皆が協力してくれるのはなぜでしょう。
高橋 彼女の心がぶれないからだと思います。ゲルダには「どうしよう」という迷いがない。世界のどこにいるのか分からない相手を探すなんて、きっと心が折れてしまうこともあるはずなのに、ずっとまっすぐな気持ちを持ち続けているんですよね。皆もそれを感じたから力を貸してくれたのでしょう。現実の世界も同じだと思います。
――高橋さんの場合は?
高橋 「最近、自分は大丈夫かな」と考えながら見ていました。でも、やっぱり人は、「どうしよう」と思っている人より、「こうしたい」と思っている人の力になりたいんだということを忘れちゃいけないって思いました。
――ゲルダは、自分の履いていた靴を川に差し出すことによって、覚悟を表わします。高橋さんが「モーニング娘。」に加入すると決まった時に、覚悟を決めたことは何ですか。
高橋 地元(福井)を離れることですね。修学旅行ぐらいでしか来たことのなかった東京でやっていくには、相当な勇気が必要でした。知り合いもいなかったし、同期で入った紺野あさ美、小川麻琴、新垣里沙も会ったばかり。最初はホームシックになったり、不安で仕方なかったです。でも、私のように地方から出てきた子が、同じ思いを抱えていると分かったら、乗り越えられました。
――カイを救おうとするゲルダのように、高橋さんもリーダーとして仲間のために苦労することも多い?
高橋 困っていたら助けたいという気持ちは、リーダーになる前からありますが、なかなか自分から声をかけられるタイプじゃないんですよ(笑)。吉澤(ひとみ)さんがリーダーだった時も、どんどん言ってくるタイプではなかったですが、元気がなかったりするとちゃんと知っていて、メールをくれたりするんですね。私もそういうリーダーになりたいなって思っています。
――ゲルダは宮崎監督が描き続けているヒロイン像の原点だと言われていますが、高橋さんが憧れる宮崎作品のヒロインは?
高橋 たくさんあって一つに絞れないです(笑)。たとえば「もののけ姫」のサン。ゲルダと同じで、心がまっすぐ。泣きたいこともあるはずなのに、懸命に生きていて、かっこいい。他には、「風の谷のナウシカ」のナウシカ。強い姿に憧れます。私は虫が苦手ですけど(笑)。宮崎監督の作品は、お父さんが大好きだったおかげで、どの作品も繰り返し見ています。特に「となりのトトロ」に登場するおばあちゃんが大好きで、今でもよく「メイちゃ~ん」って真似してます。いつか作品に参加できたら嬉しいな。
――この作品を、誰に見てほしいですか。
高橋 宮崎作品のヒロインの原点という以上、ぜひ、お父さんに見てもらいたい。最近、実家に帰った時も、部屋で「もののけ姫」を見ていたくらいの人なので(笑)。
「雪の女王」《新訳版》(レフ・アタマーノフ監督)
「三鷹の森ジブリ美術館」が海外の優れた作品を紹介するライブラリー事業の一環として公開される。翻訳は児島宏子さん。公式サイトはこちら (C)2004 Films By Jove Inc. in association with Soyuzmultfilms studio
(2007年11月13日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/cnt_interview_20071113.htm
連載「雪の女王」インタビュー 「モーニング娘。」の高橋愛さんに聞く
今から50年前に作られた露のアニメーション映画「雪の女王」の《新訳版》が、12月15日から東京・渋谷のシネマ・アンジェリカ、
立川のシネマシティで公開される。
アンデルセンの同名童話を原作に、
雪の女王に連れ去られた少年カイを幼なじみの少女ゲルダが探す物語。
若き日にこの映画を見た宮崎駿監督が、
ひたむきなヒロインの描写に胸を打たれ、
アニメーションの世界で生きていこうと決意した作品でもある。
宮崎監督が描き続けているヒロイン像の原点とも言われるこの映画を、
宮崎作品のヒロインに憧れているという「モーニング娘。」のリーダー・高橋愛さんに見てもらった。(依田謙一)
――映画を見た感想は?
高橋 宮崎監督の作品が大好きなので、影響を受けたという作品を見られたというだけで、感慨深かったです。登場人物がとても優しかったのが印象的。一見、いじわるに見える人も、ちゃんと助けの手を差し伸べてくれるんですよね。やっぱり、見た目で判断しちゃいけない。
――ゲルダに皆が協力してくれるのはなぜでしょう。
高橋 彼女の心がぶれないからだと思います。ゲルダには「どうしよう」という迷いがない。世界のどこにいるのか分からない相手を探すなんて、きっと心が折れてしまうこともあるはずなのに、ずっとまっすぐな気持ちを持ち続けているんですよね。皆もそれを感じたから力を貸してくれたのでしょう。現実の世界も同じだと思います。
――高橋さんの場合は?
高橋 「最近、自分は大丈夫かな」と考えながら見ていました。でも、やっぱり人は、「どうしよう」と思っている人より、「こうしたい」と思っている人の力になりたいんだということを忘れちゃいけないって思いました。
――ゲルダは、自分の履いていた靴を川に差し出すことによって、覚悟を表わします。高橋さんが「モーニング娘。」に加入すると決まった時に、覚悟を決めたことは何ですか。
高橋 地元(福井)を離れることですね。修学旅行ぐらいでしか来たことのなかった東京でやっていくには、相当な勇気が必要でした。知り合いもいなかったし、同期で入った紺野あさ美、小川麻琴、新垣里沙も会ったばかり。最初はホームシックになったり、不安で仕方なかったです。でも、私のように地方から出てきた子が、同じ思いを抱えていると分かったら、乗り越えられました。
――カイを救おうとするゲルダのように、高橋さんもリーダーとして仲間のために苦労することも多い?
高橋 困っていたら助けたいという気持ちは、リーダーになる前からありますが、なかなか自分から声をかけられるタイプじゃないんですよ(笑)。吉澤(ひとみ)さんがリーダーだった時も、どんどん言ってくるタイプではなかったですが、元気がなかったりするとちゃんと知っていて、メールをくれたりするんですね。私もそういうリーダーになりたいなって思っています。
――ゲルダは宮崎監督が描き続けているヒロイン像の原点だと言われていますが、高橋さんが憧れる宮崎作品のヒロインは?
高橋 たくさんあって一つに絞れないです(笑)。たとえば「もののけ姫」のサン。ゲルダと同じで、心がまっすぐ。泣きたいこともあるはずなのに、懸命に生きていて、かっこいい。他には、「風の谷のナウシカ」のナウシカ。強い姿に憧れます。私は虫が苦手ですけど(笑)。宮崎監督の作品は、お父さんが大好きだったおかげで、どの作品も繰り返し見ています。特に「となりのトトロ」に登場するおばあちゃんが大好きで、今でもよく「メイちゃ~ん」って真似してます。いつか作品に参加できたら嬉しいな。
――この作品を、誰に見てほしいですか。
高橋 宮崎作品のヒロインの原点という以上、ぜひ、お父さんに見てもらいたい。最近、実家に帰った時も、部屋で「もののけ姫」を見ていたくらいの人なので(笑)。
「雪の女王」《新訳版》(レフ・アタマーノフ監督)
「三鷹の森ジブリ美術館」が海外の優れた作品を紹介するライブラリー事業の一環として公開される。翻訳は児島宏子さん。公式サイトはこちら (C)2004 Films By Jove Inc. in association with Soyuzmultfilms studio
(2007年11月13日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/cnt_interview_20071113.htm