2012-06-16 16:00:47pochi

平準化社会 1



最近は、日本は格差社会と言われる反面、日本社会のフラット化も言われる。

いったいどちらがほんとなんだろう。

というか、そもそも、フラット化した社会というのは何か?

トーマスフリードマンの「フラット化する世界」という本があるが、ウィキペディアでは、「インターネットなどの通信の発達や中国・インドの経済成長により世界の経済は一体化し同等な条件での競争を行う時代にいたると述べる。」と書かれているけれど、日本社会のフラット化とはそういうことともちょっと違う。前に書いた、タメ口、と同じで、老若男女や社会的背景、地位、なんかに囚われずに、みんなフラットだ=同じはず、同じ立場?ということかもしれない。

 そもそも、今の日本は格差社会か?ということから、考えてみると、まあ、単純に収入だけから見ればそうでもないのだろう。いちばん上と、いちばん下の差、でなく段階的な収入勾配という見方をすれば、日本は少なくとも私がこれまで住んでみたことのある国々に比べれば、とても緩い。途上国(何をもって途上と言うのかわからないし、失礼な言葉だと思うが、今代替の語彙を持たないので勘弁してほしい。)のみならず、欧州各国でも日本に比べればもっと収入勾配はずっときつい。ただ、いままでの日本はもっと緩かったので、だんだんきつくなってくるのは、我々当事者にとってみれば厳しいことである。

 この話(格差)と、フラット化あるいはタメ口化というのは、別の現象のように思う。年配の人から見れば、長幼の序をわきまえない、ことだろうし、子供たちから見れば、自由、なのかもしれない。このフラット化は良いことなのか、悪いことなのか。あるいはほかの国はどうなのか、私の経験の範囲だけになるが、これから考えてみたい。(続く)




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