2006-10-15 22:05:34佩&尋

【小紅車流浪記】Memphis之旅 (III)

メンフィス三日目、最終日。前回は予期せず長文になってしまったので、今回はさくさくっと簡素に旅の思い出を綴って行こうと思う。
さて、最初に向かったのはマッドアイランド。名前はなんだか汚らしいけど実際は小奇麗な埋立地。ダウンタウンからミシシッピー川を挟んだ向かいに位置し、モノレールと徒歩用の橋が架かっている。佩と俺はその橋の上で普段と同様写真を楽しみながら島へと向かった。ここの見所は何と言ってもミニチュアで水流も含め再現されたミシシッピー川全域。上流から中流、下流、そして大西洋に至るまでを正に手に取るように体験出来る。アメリカ大陸の広大さを再認識させられる。渡米し早三年。未だにこの土地の広さにだけは驚嘆する。
その後昨夜に続いてジャズのメッカ、ビールストリートへ昼食を摂りに。最初入った店は大勢の客で賑わっていた。一番奥のテーブルに床に着きウェイターが注文を取りに来るのを延々と待っていたのだが一向にその気配なし。恐らく非常に混雑していた為であろう。このまま待ちぼうけを喰らい続けるのも何なのでほかの店に移ることに。二件目もかなりの人で繁盛していそうだった。ウェイターに二階に案内されると俺達以外の客なし。少し嫌な予感がしたのだが予期せずサービスは上々。佩は鯰(と日本語で書くと異様だが)基キャットフィッシュバーガー、俺はクラスメイトから有名だと聞いていたバーベキューバーガーを注文。佩のは普通の白身の魚、俺のもこれまた何の変哲もないバーベキュー味の豚肉。アメリカで食事の期待をあまりしても肩透かしを喰らうってのは経験上解っている事なので、それなりに美味しく頂いた。そうそう、食事の前佩がCD屋兼土産屋で幾つかポストカードを購入。佩の選ぶカードは何時もかわいらしく彼女の感受性豊かな性格が良く出ている。この店の入り口に特設でCDを販売している小柄なおじさんがいて、終始何か俺たちに話しかけていた。CDと土産の宣伝と暇つぶしに俺たちに話しかけていたのだと思うが何と言っていたのか良く聞き取れなかった。アフリカ系アメリカ人の英語は今もって聞き取り辛い。
昼食後帰路に付いた二人。あと一時間ほどでブルーミントンに到着と言う所で不思議な光景が目に入って来た。数マイル先に今まで見た事の無いキノコ雲を目の当たりにしたのである。雲は地面から天空に向かって聳え立ち、その威圧感はまるで天空の城ラピュタの、あの雲のすぐ側に居るときのシータとパズーの如きであった。その雲は暫く高速道路の傍らに身を置いていたが、やがて我々の視界から消えていった。一体何だったんであろうかと佩と話していたのだが未だにあの雲の正体は不明である。