「菅首相」誕生へ、国民新との連立は継続
民主党は4日午前、両院議員総会を国会内で開いて退陣表明した鳩山首相の後任を選ぶ代表選を行い、菅直人副総理・財務相(63)を新代表に選出した。
菅氏は4日午後の衆参両院本会議で首相指名を受けて第94代、61人目の首相に選出される。首相任命式と閣僚認証式は8日に先送りすることになった。菅氏は閣僚人事などを通じて小沢幹事長の影響力を排除する意向で、夏の参院選に向けて党勢立て直しを図る構えだ。
代表選は、党所属国会議員423人(衆院307人、参院116人)が投票権を持っていたが、投票総数は422票だった。菅氏が291票を獲得し、129票の
菅氏は代表選出後にあいさつし、「全員参加の党にしていく。参院選に向けて私自身先頭に立つ」と述べ、参院選の勝利に全力を挙げる考えを示した。樽床氏は記者団に、「結果が出た以上、新代表のもとで一致結束したい」と語った。
この後、菅氏は国会内で国民新党の亀井代表(金融相)と党首会談を行い、連立政権を継続することで合意した。会談には、仙谷国家戦略相も同席した。
菅氏は立候補に際し、「国民の信頼回復のため、『政治とカネ』に対する厳格な姿勢を示し、クリーンな政治を政策実行の大前提として追求する」と強調した。政策面では「国民の生活が第一」という立場を継続する考えを示し、「強い経済、強い財政、強い社会保障」を目標に掲げた。さらに、デフレ脱却に取り組むとし、「抜本的な税制改革を含めた歳入改革を真剣に検討し、国民に正直に提起する」と訴えた。消費税率の引き上げを議論する意向を示したものとみられる。
党運営では、「自由
政策調査会(政調)は昨年9月の政権交代に伴って小沢氏の主導で廃止され、小沢氏に批判的な議員から復活を求める声が高まっていた。菅氏は、小沢氏に距離を置く前原国土交通相や野田佳彦財務副大臣らのグループから支持を受けており、政調復活などで党運営からの小沢氏の影響力排除を印象づける狙いがある。
一方、樽床氏は「世代交代による新しいリーダー」が必要だとし、地域主権などを訴えた。
両院議員総会に先立ち、鳩山内閣は4日午前の閣議で総辞職した。
YOMIURI ONLINE により
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