2021-04-18 19:14:56寂寞道人殊一

【詩譯情箋】西條八十詩作十首

(圖為尚文堂書店大正八年(1919)八月五版《砂金》的封面。西條八十(1892-1970)請早稻田中學時代的友人野口柾夫裝幀設計,在大正八年五月自費委由尚文堂書店出版詩集《砂金》。封面用羊皮染成深綠色,上端施以燙金處理,增添豪華精緻感。當中收錄明治四十五年(1912)至該年為止的四十首詩、九首童謠與三首散文詩,幾乎全以象徵手法寫成。出版一個月即售罄,短時間內增印至十八版,銷量令人驚奇。西條青年期完成的處女詩集《砂金》,以典雅的修辭呈現高雅豔麗的幻想世界,又摻揉淡薄的虛無色彩,在詩壇風靡一時,被譽為大正時期最美的抒情象徵詩集之一

 

 

【作者簡介】

 

西條八十(1892-1970),大正至昭和時期的詩人、法國文學學者。東京都人。早稻田大學畢業。在學期間與堀口大學(1892-1981)、日夏耿之介(1890-1971)等人創辦同人詩刊《聖杯》。大正八年(1919)出版詩集《砂金》獲得注目,確立象徵派詩人的地位。同時,在兒童文藝雜誌《紅鳥》發表許多童謠,與北原白秋(1885-1942)、野口雨情(1882-1945)並稱大正時期三大童謠作家。大正十三年(1924)赴法國留學,回國後成為早稻田大學法文科教授。此外,身為流行歌的作詞家,創作出〈青色山脈〉、〈東京行進曲〉、〈蘇州夜曲〉等名曲。戰後辭去早大教授職位,潛心研究法國詩人韓玻(Arthur Rimbaud, 1854-1891),並擔任日本音樂著作權協會會長。另著詩集《陌生的愛人》、《優美的喪失》、《一把玻璃》和譯詩集《白孔雀》等。

 

 

[有人]

 

說著好暗、好暗

有人從窗下經過

 

室內煤氣燈亮著

戶外應該還有光亮

 

說著好暗、好暗

有人從窗下經過

 

[誰か]

 

暗い、暗い、と云ひながら

誰か窓下を通る。

 

室内には瓦斯が灯り

戸外はまだ明るい筈だのに

 

暗い、暗い、と云ひながら

誰か窓下を通る。

 

 

[]

 

不管走了多遠

在這片一望無際的荒野上

只有淡白色的花兒盛開,

我從未經歷過

如此孤寂的旅程。

 

突然間,轉身一看

我一直漫無目的

徘徊在戀人的臉上。

 

[]

 

行けども、行けども

涯しない荒野で

青白い花ばつかりが咲いてゐる、

こんな寂しい旅を

私はいままでにしたことが無い。

 

ふと、顧ると

私は恋人の顔の上を

あてどなく彷徨つてゐた。

 

 

[面具]

 

用自己的鉋刀削

用自己的鑿刀鏤刻

用自己的刷具上色

這副紅色面具真可怕!

 

工人渾身顫抖。

 

[仮面]

 

自分の鉋で削り

自分の鑿で刻み

自分の刷毛で塗つた

この赤い仮面の恐ろしさよ、

 

工人は戦慄いてゐる。

 

 

[薔薇]

 

船裡

遺忘的薔薇

是誰撿起?

 

船裡

留下了

一位盲人

一位鐵匠

一隻鸚鵡。

 

船裡

鮮紅的薔薇

一位盲人

將它撿起,

觸目所及

盡是晴空。

 

[薔薇]

 

船のなかに

忘れた薔薇は

誰が拾つた。

 

船のなかに

残つたものは

盲人がひとり

鍛冶屋がひとり

鸚鵡が一羽。

 

船のなかの

赤い薔薇を

拾つたものは

盲人がひとり、

見てゐたものは

青空ばかり。

 

 

[金絲雀]

 

忘記歌兒的金絲雀,扔到後山去吧。

不,不,不能這樣。

 

忘記歌兒的金絲雀,埋到後門草叢裡吧。

不,不,不能這樣。

 

忘記歌兒的金絲雀,用柳鞭抽打吧。

不,不,太可憐了。

 

忘記歌兒的金絲雀,

乘著象牙船,搖動銀槳,

在月夜的海上飄盪,

終會憶起遺忘的歌兒來。

 

[かなりや]

 

唄を忘れた金糸雀は、後の山に棄てましよか。

いえ、いえ、それはなりませぬ。

 

唄を忘れた金糸雀は、背戸の小藪に埋けましよか。

いえ、いえ、それはなりませぬ。

 

唄を忘れた金糸雀は、柳の鞭でぶちましよか。

いえ、いえ、それはかはいさう。

 

唄を忘れた金糸雀は、

象牙の船に、銀の櫂、

月夜の海に浮べれば、

忘れた唄をおもひだす。

 

 

[]

 

月夜

是本大書,

一張張打開的

純白的內頁。

 

人、車

還有橋上的柳樹

都是優雅排列的活字。

 

躲藏在林蔭間

夜晚的小鳥,

是分散開來的

塗黑的假名符號。

 

天色漸白

獨自翻過一頁又一頁,

盡是懷念、欣喜,

和傷悲。

 

月夜

是本優美的詩集,

只講述夢的詩集。

 

[書物]

 

月の夜は

大きな書物、

ひらきゆく

ましろき

 

人、車、

橋の柳は

美しくならべる活字。

 

樹がくれの

夜の小鳥は、

ちりぼひて

黒きふり仮名。

 

しらじらと

ひとりし繰れば、

なつかしく、うれしく、

悲し。

 

月の夜は

やさしき詩集、

夢のみをかたれる詩集。

 

 

[]

 

不久後當我下地獄時

該帶什麼東西

給在那等候的父母和友人呢?

 

或許我會從懷裡拿出

蒼白、破碎的

蝴蝶的遺體吧。

然後交給他們並這麼說:

 

我這一生,

就像個孩子般,孤單地

追尋著它。

 

[]

 

やがて地獄へ下るとき、

そこに待つ父母や

友人に私は何を持つて行かう。

 

たぶん私は懐から

蒼白め、破れた

蝶の死骸をとり出すだらう。

さうして渡しながら言ふだらう。

 

一生を

子供のやうに、さみしく

これを追つてゐました、と

 

 

[在電車裡]

 

抓著電車吊環

眼前坐著一位白鬚老人,

雪白的,像食鹽那樣白的,

好美的鬍鬚。

 

我想,──

自己總有一天會變成老人吧,

或許能擁有那樣的鬍鬚,

就跟暴風雨後早晨的庭院一樣的

平平靜靜、令人眷戀的老年!

到那時候,困擾著現在的我的

關於她的回憶會變成什麼樣子呢?

 

抓著電車吊環

我陷入沉思,

她美好的身影

會在老年我的白鬚下

如雪中的水仙花般

徹底綻放吧。──

 

[電車の中で]

 

釣革に吊がてゐる

眼のまへに白い髯の老人が腰かけてゐる、

白な、食塩のやうにま白な、

なんて美しい髯だ。

 

わたしは考へる、──

自分もいつか老人になるだらう、

あんな髯を持つやうになるかも知れない、

嵐のあとの朝の庭のやうな

こころ静かな、懐かしい老年!

その時、今のわたしを悩ませてゐる

彼女の想ひ出はどんな姿になるのだらう。

 

釣革にさがりながら

わたしはしみじみと想ふ、

老年のわたしの白い髯のかげに

雪の中の水仙の花のやう

はつきりと咲き出でるであらう

彼女の美しいおもかげを。──

 

 

[猶記某個除夕夜]

 

那晚細雪紛飛,

我獨坐書房桌前

聆聽遠方除夕的鐘聲。

 

聽著風中斷斷續續的孤寂聲響,

當我發覺自己不知不覺打起瞌睡時,

背後好像有人悄悄為我穿上了羽織。

 

我睜開眼,

後面沒有人,

那件羽織

其實是靜靜地在我身上多添一歲的重量。

 

[ある大晦日の夜の記憶]

 

その夜は粉雪がふつてゐた、

わたしは独り書斎の机の前に坐つて

遠い除夜の鐘を聴いてゐた。

 

風の中に断続するその寂しい音に聴き入るうち、

わたしはいつかうたた寝したやうに想つた、

と、誰かが背後からそつと羽織を着せてくれた。

 

わたしは眼をひらいた、

と、そこには誰もゐなかつた、

羽織だと想つたのは

静かにわたしのに積つた一つの歳の重みであつた。

 

 

[父與女]

 

我在教女兒讀書,

忽然隔著她的黑髮望向窗外天空,

美麗的雲朵不斷流動,

如條石鯛背部般發光的,大片晚霞,

黃綠色、紫色、淡紅色、淡紫色,

像毛線那樣纏繞、糾結在一塊,

慢慢地,慢慢地,隨風飄流。

 

我想像著,

在某個遙遠地方的角落,

一位貧窮少女死了,

沒有父母,沒有親人,

也沒有來獻花的人,

只有天空的雲朵,

唱著優美的黃昏之歌,

遠遠地為她送葬。──

 

我發覺,

長女正訝異地看著我,

黃昏的室內,

那是十年,二十年,縈繞我心中未能實現的幻想!

 

突然間,我又回到了嚴格父親的樣子。

 

[父と娘]

 

長女にリイダアを教へてゐる、

ふとその黒髪ごしに、窓の空を見る、

きれいな雲が流れてゐる

縞鯛の背のやうに光つた、いちめんの夕雲、

鶸や、紫や、淡紅や、藤色や、

毛糸のやうに絡みあひ、もつれ合つて、

ゆるく、ゆるく、風に流れてゆく。

 

私は想像する、

どこかの遠い地方の片隅で、

貧しいひとりの少女が死んだ、

両親も無い、みよりもない、

花をげてくれる人も無い、

ただ大空の雲たちが

美しい夕ぐれの唄をうたひながら

遥かにその葬送に従つてゆく。──

 

気がつくと、

長女は怪訝さうに私の顔を見つめてゐる、

黄昏の室内、

十年、二十年、なは私の心に匂ふ見果てぬ夢!

 

卒爾として、私は厳格な父親に還る。

 

 

譯自:西條八十,《西條八十詩集》(東京:角川春樹事務所,2004),頁33445253545569708284858687138139

 

圖片來源:https://sumus2013.exblog.jp/27575875/