2005-04-22 08:25:24pochi

所属欲求

どこかの組織に帰属していたいという欲求は、人間であれば誰しもが持っている。だから、組織の要求が自分の要求であるかのように、自分自身に言い含めてしまうことがある。でも、それはこともすれば、組織の意向なら、自分の気持ちと相容れなくても、了承してしまうことにつながる。それが相容れないことを、ちゃんと認識できていれば良いのだが、ときどきそこが曖昧になってくる。
 会社や學校や町会に、所属するためによかれと思って行うことが、実は自分自身の存在を、その場ではなく、10年後20年後の自分をキズつけていることがあり、それに気がつくのは、そのとき、になってからである。
 本当に熟成された人間関係というのは、お互いに愚痴をききあったり、酒を飲んで上司の悪口を言い合ったりするところからは、なかなか生まれない。ただ、何でもそうだが、その渦中にあるときは、人は決してそれには気がつかない。