読売新聞
関東地方を中心に今月は最高気温が30度を超える真夏日が続き、13日も25度を超える夏日となった。
しかし夜は一転して冷え込み、寒暖差が20度を超える所も。この急激な気温の変化はなぜなのか――。
◆23.6度も下降
気象庁の観測では、東京都心の気温は11日に30.2度、12日に31.3度まで上昇。1875年の統計開始以来、最も遅い真夏日の記録を2日連続で更新した。栃木県真岡市では、12日午後に31.8度を観測後、翌13日朝には一気に冷え込み、10月下旬並みの8.2度に。
同庁によると、10月になっても衰えを見せない太平洋高気圧から暖かい南風が流れ込んだ影響で気温が上昇したが、その後、大陸側から来た移動性高気圧で関東地方上空の暖かい空気が太平洋側に追いやられたという。13日も各地で夏日を観測するなど日中は平年より気温が高かったが、14日以降は、少しずつ秋が深まるとしている。
◆温度調節に注意
昼夜の寒暖差が大きくなると体調管理への注意が必要だ。真岡市内の神社の禰宜(ねぎ)、柳田耕史さん(36)は「12日は昼間とても暑かったので、夜は布団をかけずに寝ていたら寒さで思わず起きてしまった」と語った。
稲松孝思・東京都健康長寿医療センター顧問(感染症内科)によると、冷たい風に当たったり空気が乾燥したりすると、気道の働きが落ちて体内に取り込まれたウイルスを排出しにくくなるという。「日中暑いからといって、薄着で外出することはもちろん、窓を開けたまま寝てしまうのはよくない。外出時には上着を準備したり、室内の温度調節を行ったりすることなどが重要だ」と呼びかけている。