2010-05-04 22:26:40changhai

持続可能なものづくりの哲学


 

DANESE+ROBOTS展。

 2000年の復活以来、イタリアらしいポップさと、丁寧なもの作りで定評のあるイタリアンブランド、ダネーゼ。ダネーゼといえば1957年にミラノに創業開始以来イタリアデザインの黄金時代に、エンツォ・マーリ氏、ブルーノ・ムナーリ氏らが活躍した企業として知られ、数多くの名作アイテムで世界中で人気を博したデザインメーカーだ。

 

 40年以上も前にデザインされた「Cubo」や「Formosa」といったダネーゼのシンボルともいえる、アイコニックでオブジェのようなプロダクトや、大人からみても充分に知的な知育玩具は今でも愛され続けている。

 

 ダネーゼの物づくりの背景にあるのは、大量生産大量消費の時代にあって流行に左右されない、いまの時代の言葉で言えば、持続可能な長く使い続けられる物づくりのための哲学というべきもの。

 

 エンツォ・マーリやブルーノ・ムナーリといった、アーティスティックとも職人気質ともいえる思考をもったクリエーターとの恊働において生み出されたのは、工業製品、アーティスティックなオブジェ、子ども向けの玩具と実に幅広い。

 

 ROBOTSはアルミやスチールの家具作りを得意とするイタリアの家具メーカー。ダネーゼと同様、イタリアデザインの黄金時代を築いた巨匠デザイナーを起用し、機能的なオフィス向けのインテリアで定評のあるメーカーだ。

 

 そのDANESEROBOTSのプロダクトを、 hhstyle.com 原宿本店をリビング空間に、青山店をオフィス空間に見立て展示するイベントが開催中だ。おしくも1991年に活動を休止したダネーゼだったが、2000年の活動再開以降は、深澤直人氏やジェームス・アーヴィン氏、ロス・ラブグローブ氏ら世界的なデザイナーを起用し、シンプル、機能性、ウィットに富んだダネーゼらしさを活かしたシェルフや照明器具など、オフィス家具やインテリアアイテムを中心に発表している。

 

 ダネーゼとロボッツ。物づくり大国イタリアの伝統をもった企業のみが生み出しえる、新しさと普遍的なものがもつ質の良さで、イタリアデザインの上質さ、クオリティの高さ