テーマ：台湾企業の戦略提携について
　何　美慧
（ホ・メイフェイ）
企業は海外投資に関して、外資系企業は地元企業と競争が激しくなっている。他国において如何にリスクを回避し、如何に経営パートナーを選んで、如何に進出後パートナーと協力関係を構築し、異質な経営環境に適応していくのかという問題は重要な課題であると思われる。そこで、現地のリスクや経営の難しさを克服するためには他の組織の資源を利用する提携のは有効な手段の一つである。変化が高まる事業環境や激しい競争環境において持続可能な企業の経営資源を独自で全部構築するのは極めて困難であるため、提携は一つの糸口を提供できるからである。企業の提携に関して台湾企業は戦略提携を初めとする先進国企業との提携やネットワークの形成によって、企業の生活活動を短期間で成長させ、収益の安定を図り、発展してきたといわれている。その過程で、特に台日企業間関係は長い歴史を持ち、より深い関係を築いてきた。
６０年代から提携の初期においては、日本企業は優れた技術力を背景に、台湾の安価で勤勉な労働力を利用し輸出諸且拠点として、台湾での生産のネットワークを緊密に築き上げた。その時期においては日本企業の主導的な役割の下で、台湾企業は主にOEM生産のみを担当し、生産、技術、販売などの面で台湾企業と日本企業の間には垂直的な関係が形成された。
８０年代に至って日本企業はその支配的な技術を背景にしていることだから、台湾企業の成長とともに相互協力的な水平的な関係を求めるようになり、日本企業の海外進出の戦略的転換が余儀なくされた。企業の諸活動において日台企業間に相互住み分けの分業関係が目指された時期である。
９０年代から今日に至るまで日本企業と台湾企業の相互の利点を生かしつつ互恵的な関係をお互いに深し求める時期である。特に中国進出において日本企業が台湾企業をパートナーとして探す場合が目立ち、台湾企業の優位性を生かして中国進出において新しい共同事業の形が現れいる。過去５０年間台日企業の関係は、台湾は日本から技術や資本を導入し、日本はアジアの生産基地として台湾を活用するといった分業構造から始まる。これによって、中国進出において新たな分業ネットワークの形成へ発展されている。
今、「世界の工場はどこですか？」と聞いたら、皆の答えは「中国大陸」と言われている。今まで欧米や日本の企業に加えて、台湾や韓国などの企業も中国進出が本格化している。しかし、中国ブームの中で台湾企業と他国企業に比べると、台湾企業は中国市場の理解度、中国の人脈との交渉等の社会的とか言葉とか文化で他の外資系企業より優位性を持っている。
台日両方の提携関係は日本企業が中国大陸において言語、文化の相違、または有効な労務かんりを講じえないことから、台湾企業合併することによって効率的な工場管理と販売力の強化が期待できると考えたからであろう。戦略的な提携に関して日本企業の技術力、ブランド力と台湾企業がすでに確立した販売ルートの強さ、技術応用面の弾力的な運用の創意工夫能力のよさとの合体と観察することができる。日本企業は経営管理力、技術力、ブラントイメージ力の側面に素晴らしい成果を上げている。台湾企業は中国大陸との言語、文化の同質性投資面のしなやかさ、人事管理、市場対応力、トータルコストのコントロール能力の点について力がついてきて、日本企業に評価されるようになったといえよう。その上、日本企業にとって、台湾企業の経営管理、商取引習慣などは、現地の中国企業より理解しやすく親近感があるので、中国進出においてもこのような台湾企業の優位性を活用すると言える。その理由で、両方の提携によってコストを下げ、リスクを回避することができる。台日企業に戦略的提携関係は歴史が長く、信頼関係の構築されているからこそと思われる。
ビジネス活動の中で海外投資は極めて不確実性の高いがあるからこそ、このような企業は分業と協同による環境適応の仕組みを企業の経営組織に適用するのが戦略的提携である。お互いに発展している。