2006-05-05 23:48:14joanne

over time(1-6)

でも、遠いほど、輝くってのもあるんじゃない。
(楓 宗一郎)

頭ぎっしりかもしれないけど、心スカスカ。子供ン時はさ、世界って果てしなかったし、でも、行こうと思えばどこまでも行ける気がした、毎日が冒険だったし。
(冬美)

歩くうち、なずなが突然、彼の腕にスッと手を伸ばした。
「私、帰したくないな」
(なずな)

「ねえ、何か賭けようか」
「えっ、賭けるの?」
「ああ」
「じゃあね。一番大切なもの。楓くんの一番大切のものが欲しいな」
「・・・カメラ?」
「何だろ。心かな」
「・・・それだったら」
「・・・?」
「それだったら、・・・もうとっくに、君のモンだよ」

好きだった人だから。
(冬美)

「その人が幸せになれないなら、つきあっちゃダメよ。相手を悲しませるってわかってるような恋はしちゃいけないんだ。」
「でも、自分の気持ちは?」
「捨てる」
「もしくは、心の中で、凍結させる」
(宗一郎と夏樹)

「私ン中にね、不倫の恋より大事なものがあったんだ。」
「・・・何?」
「ブライド」
(冬美と夏樹)

今は、そりゃ心ハンマーで壊れたみたいに、バラバラになちゃったけど。
(冬美)

直感。愛する者の直感・・・なんてね。
なんか、どっかすごく楓クンと似てる気がした。
あんな風に怒って帰っちゃう真っ直ぐなことかな・・・
(なずな)

ここから見える東京タワー、俺の人差し指と同じ長さ。
(宗一郎)

私ね。好きな人と手つなぐのが夢だっただ。
(夏樹は久我さんに)

「自分の好きな人が自分のこと好きって奇跡だよね~」
「その奇跡にさ、神様が「恋」っていう素敵な名前をつけたわけたよ」
(夏樹)

人生にも、延長戦ってあるかな。
(宗一郎)

「好きって何だろうね」
「・・・うん?」
「どんなに好きって言ったところでさ、24時間その人のことを考えてるわけじゃないし、違う人の夢見たりするし、その人のためにしてあげられることなんて、そんなにあるわけじゃないし・・・」
「・・・いんじゃないの24時間のうち一時間だけでも、忙しかったら大負けに負けて寝る前に五分だけでも、私のこと考えてくれたら、わたしはそれでぜんぜんオッケーだな」
(春子と夏樹)

空の下です。
(遠藤拓也)

(p・191まで)