2009-12-20 20:56:58Akizora

台湾、日本の高校生100人招待

【台北=黒岩竹志】台湾の馬英九政権は、日本と台湾の青少年や文化交流を強化する今年の「台日特別パートナーシップ促進年」の目玉事業として、日本の高校生約100人を台湾に招いている。

 次代を担う日本の若者の台湾理解を促し、外交関係がない日台関係の安定化につなげる狙いがある。

 馬政権は今年1月、「対日関係重視」(台湾外交部)の姿勢を示すため、経済や観光など5分野での交流を推進する「促進年」を発表した。李登輝元総統(86)ら日本語世代が減少し、「日台関係の希薄化」(日台関係筋)が指摘される中、中国との関係強化を推進する馬政権に対し、日台関係の将来を懸念する声があったことも背景にある。

 具体的には、今年6月、青少年が相手地域で働きながら滞在できる「ワーキングホリデー制度」を実施。台湾を代表する政治大学には9月、政治や経済など総合的な日本研究を進める拠点「現代日本研究センター」を設立した。

 高校生は13日から20日まで台北や高雄などを訪れ、戦前の日本植民統治時代の歴史遺産などを見学、李氏や地元高校生らと交流した。高校生は、台湾側が各地の教育委員会に呼びかけて集まったもので「台湾をよく知らない生徒」(関係者)が多い。18日、李氏から日本統治時代の「日本の貢献」の説明を受けた大阪府内の高校1年生、筒井このみさん(16)は、「台湾に来て、日本のことを知ることができた。日本の歴史などをもっと勉強してみたい」と話していた。

                   (2009年12月19日23時13分  読売新聞により)