2004-03-25 23:14:06AKI

EVERGREEN

窓の中の僕は
グラスの水に
差した花のよう

淡い日差しに揺れて
まどろみの底
気づく夏の気配

無情な時計の針を
痛みの分だけ
戻せたなら

おかしな君との日々を
あふれるくらい
眺めるのに

緑の葉が色づきゆく
木漏れ日の下で
君が泣いている

優しい季節を呼ぶ
可憐な君は
無邪気になついて

そっと身体に流れる
薬みたいに
溶けて行ったね

儚いほど途切れそうな
その手をつないで
離さないように

可哀想にうつむいてる
悲しい瞳を
ぬぐってあげたいのに

近づく終わりに
言葉ひとつ言いだせない


愛しい人...