2008-06-09 23:27:50pochi

月の輝く夜に

先日ドイツに行ったとき、えらくおもしろい、ということで紹介された、フランクシュッツイングの「The Swarm (日本語題 深海のYrr)」を読みました。欧州で流行っただけあって、なかなかおもしろい、と言いたいところですが、ジョーズばりのおもしろさはあるものの、あまり科学的なバックグランドもしっかりしていなさそうだし、なんにしても、この時代に、科学を扱う話で、主人公が西洋人ばかり(コンプレックスの固まりの名誉白人のネイティブが出てはくるが。)というのは、あまりにリアリティがない。まあ、こわごわ、という意味ではおもしろい小説ですけど。

話の筋は、まあ、そんなものですが、主人公の男女が夜、月の輝く湖で、会話を続けるところが、なかなかあまり見たことのない展開と、言葉のやりとりで気に入りました。なんとなく深い仲になりそうで、なんとなくならない、でもなりそうで、という会話が、小説の本筋とは違い、とてもリアリティがある。作者は、科学と言うよりは、この辺の微妙な機微の話を書いた方がずっと向いているような気がします。

もっとも、二人の会話の中に、シュールとニコラスケイジの映画「Moonstruck (日本語題 月の輝く夜に)」の中の会話、「男はどうして女とセックスしたがるか。それは、死ぬのが怖いからだ。」を出してくるのはちょっとやり過ぎかも。死にたくないからセックスする、というのは、なかなか哲学的な話だけれど。

映画の話に脱線すると、このMoonstruckのなかの、That’s Amore はいい歌だと思います。蛇足ですね。

 When the moon hits your eye

Like a big pizza pie,

That’s Amore.

When the world seems to shine

Like you’ve had too much wine

That’s Amore....

こんな歌詞だったかと。



pochi 2008-06-20 23:22:28

セックスは愛を死なす、
のはあるのかもしれませんね。
でも限りない安心を求めて、
という部分もあると思います。
難しいところでしょう。

櫻井青 2008-06-13 23:35:44

どこかで読んだ、この言葉。
「愛とセックス、どちらが死に近い?」

セックスは愛を死なす、かも。

Amber 2008-06-10 15:03:17

無異間瀏覽到你的Blog,看到這張照片很美。
讓我駐足於此,留下隻字片語...

版主回應
謝謝 2008-06-10 22:39:09