2020-09-21 16:02:05Dona

9お母さんの涙

 お母さんの現役はホームヘルパーの仕事で、よく「私は重労働者だよ」と冗談半分に言っている。体の不自由なおばあちゃんを抱き上げてお世話をしたりし、腰痛に悩んでいる。それで、還暦を迎えるお母さんが日本語教師に転職しようとしている。仕事のない日だと学生として日本教師の養成クラスに通っているため、家事もあるし、勉強と仕事をうまく両立させるのが大変忙しそうだと思った。その上、お父さんも有子ちゃんも夜9時をすぎないと帰ってこない。だから、少しでも私にできること、食器洗いのお手伝いをしようと思った。

 もうすぐ教師資格の試験日になるが、お母さんが文法について先生に質問しようとしているので、この日放課後、一緒に彼女の学校に行った。「母語の文法を学び始めてから、日本語の文法がこんなに難しいことが分かった、黄さんの先生は偉いな!外国人の学生さんなのに、きれいな日本語ができているから、偉いな!」とお母さんはそう言った。お母さん、上手とは言えないけど、私も「あいうえお」から悪戦苦闘しながら、やっとここまでたどり着いたのだよ。

 資格試験とは実際の授業のように、お母さんたちは先生になって授業をすること。お母さんにとって、いくつかの文法の説明が苦手そうで、先生が例を挙げて説明していたが、日本語を使うのはもう習慣になっているから、やはり説明しにくいのだ。私も同じだろう、もし誰かに中文の文法を説明してと言われたら、私もきっと脳みそを絞ってもできないのだ。いつもりんごのように色艶のいい顔をしたお母さんは、先生の話を聞けば聞くほど不安で顔がさらに真っ赤になって、落ち着かない気持ちが顔に出ていた。とうとう大粒の涙をこぼしてしまった。どうしよう!どうしよう!ティッシュ、ティッシュはどこ?あった!あった!二枚?足りない!お母さんの様子を見て、先生も慌てて、私も慌てて、涙を拭くものを探した。こういう時に、やはりハンドタオル、それを携帯していてよっかた。これからもハンドタオルを携帯しておこうと思った。手を拭くだけじゃないし。

 帰り道でお母さんは「ごめんね、恥ずかしかったね」と言った。お母さん、恥ずかしいと思わないでくださいよ。私も泣き虫だから。

愛你寶貝 2021-02-16 15:48:48

祝幸福安康~~
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