2020-09-21 15:49:06Dona

7泣き虫だから

 冬の日本では、外の寒さを避けて屋内に入ったら、ホットココア一杯だけで幸せいっぱいになれる。

 授業の日はいつも夕食前に帰宅する。今日も相変わらず、「ただいま」と言いながら玄関から居間に入った。私の冷え切った体を温めてあげようと、お母さんが「お帰り」と言いながらホットココアを入れてくれた。それから、学校の出来事や授業のことなどを聞いてきた。すると、私のこらえ切れなくなった涙が一気にこぼれ落ちた。

 何か苦情があったわけでもなかった。実は、今日はテレビニュースを見てから先生にその報道について質問をされるというコースだった。クラスの過半数を占めた韓国の皆がよく聞き取れたことを見て、凄いなと思った。それに対して、あんな早口の日本語なら私には分からない。プレッシャーを感じたのかもしれないが、お母さんに聞かれたことで、思わず涙が湧いてきてしまった。すると、お母さんは私をハグして、肩を叩きながら、慰めの言葉を言ってくれた。「黄さんがこの前に言った通りかも。文法だけでなく、単語と助詞まで韓国語は日本語に近いところが沢山あるようだから、韓国人にとって、日本語が覚えやすい」と。

 夕食後、いつもの通りに食器洗いのお手伝いをした。ザーザーと流れ落ちた蛇口からのお水の音で、自分の沈黙を覆い隠すようにしていた。

 そして、それ以後の連日、授業のことばかり考えていた。それから数日後の日曜日の夕方、休みの日さえ部屋に閉じこもっている私のため、お母さんが部屋まで来てこう言ってくれた。「はるばる台湾からここまで来たし、勉強なんか台湾でもできるし、せっかくのチャンスだから、あちこちへ行って見たり、たっぷり日本での生活を楽しんだりしたら」と。その言葉を聞いて、あだ名で泣き虫とよく兄弟に呼ばれる私は、また涙ぐんでしまった。お母さんの言ったことが心に沁みたし、確かそうだと思ったから。

お母さんに本当に何から何まで感謝している。愛情おむすびのほか、また日本語ジャーナルという月刊誌の最新号を購入し、プレゼントとして送ってくれた。